不正咬合であるから、成長発育が遅れるということは基本的にありません。しかし、サ行、タ行の発音に、特徴的な舌足らずのしゃべり方になる。食べ方がワニのようだ、というような特徴が現れることがあります。しゃべり方にも食べ方にも問題が現れます。しかし、私たち吉祥寺壱番館歯科医院が治療を勧める第一の理由は、審美的な理由です。反対咬合時の顔貌に劣等感を感じることがあります。心の負担を軽くし、生活の質の向上が目標です。

　嚙み合わせを逆のままにしておくと、下顎骨が過成長しやすい状態が続きます。下顎骨が取り返しの付かない程大きくなってしまう前に、逆の嚙み合わせは治しておくべきです。早ければ早い程、ご本人の負担は軽くて済むと思います。年齢が高くなると、治療法の選択肢が狭くなります。過成長し、大きくなってしまった「下顎骨を切断して、縮める」という手術法も選択肢に上がってきます。

手術を伴う受け口の治療は、健康保険の治療対象になる場合もございます。厚生労働省認定の疾患の場合も同様です。疾患については、かかりつけの医師にご相談ください。

ムーシールド等、マウスピースは器具自体が健康保険の対象外です

　永久歯が生える時、自然に治ることがあります。ただし、かなり少数例です。反対になっている下の前歯が5～6本。逆の嚙み合わせが深い。近親に反対咬合の人がいる。これらの場合、自然に治る可能性は極めて少ないと考えて良いでしょう。